2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

神なる姫のイノセンス 1巻 感想

初のオリジナル小説ということで読んでみた。 キャラ設定やテンポがよく、キャラクターのかけあいも十分笑えるものだった。 PCゲームのシナリオライターでもある鏡遊だけど、元々小説に近い文章でPCゲームのテキストを書いている印象だったので、今回はそれ…

黒い家 感想

ホラーではなく社会派ミステリーだと思った。社会派である理由は生保業界の話題が物語の本筋に見事に絡められているからで、ミステリーである理由は単純に殺人事件が起きてその犯人との攻防が繰り広げられるから。 そして本作におけるホラー性は、読者を怖が…

ジョン&マリー ふたりは賞金稼ぎ 感想

ちょっとHな冒険ラブコメディ。 賞金稼ぎと副題にあり話の中心になっているのだが、そこまで重要ではなかった。むしろジョンとマリーのやりとりが楽しい。 全体的にノリがよく、ジョンやマリー以外の脇役のキャラ付けもしっかりとなされていて、次のページを…

沈黙のフライバイ 感想

この作品のどこが、なにがすごいのか。 まずこの作品は短編集だ。どの話も主に宇宙に対する眼差しが熱く、しかし極めて理性的に向けている登場人物たちが活躍する。話としては、地球外生物、惑星間飛行、恒星間探査、火星植民、宇宙飛行などなどなのだが……あ…

僕は友達が少ない5巻 感想

前巻に比べると続きが気になって気になって仕方がないという終わり方ではなかったけれども、全体としてはいつもの『はがない』らしさは健在だったので、シリーズとして見た時に落ち目だとかもう読まないということには全くならないかな、という感じ。 また、…

ハーモニー 感想

まぎれもなくSF“小説”だと思うのだけど、これほどまでに迸る現実感を描写している、伊藤計劃の筆力に脱帽した。 たしかにこれはノンフィクションだが、内容は我々が生きているこの世の中から乖離したものではないことに驚いたのだ。いかに著者が現実をよりよ…