君に届け 12巻 感想

 重要なポイントは3点。ネタバレしているので格納。
 1点目は、風早と一緒にいるとき、普通でいられない爽子、普通でいたい爽子。でも実は風早も内心普通でいられないと思っている、という葛藤。
 2点目は、爽パパ爽ママと風早の顔合わせ。爽子の両親の爽子に対する思いが、風早との顔合わせを通じて語られる。episode49「嫌いになんてなるわけがないんだ」の1ページ目(全体だと91ページ目)のおそらく若かりし頃の爽パパが小さい頃の爽子を抱えあげている絵にくるものがあった。
 3点目、時系列で考えると1巻よりも前の話を回想している話。ここでは千鶴とあやねの出会いです。友情ベースです。ところどころ爽子が出てきて2人もそれを話題にしている場面があってああこの頃はこういう風に周りに思われてたんだなあ……ってつまりは1巻の時点で千鶴とあやねは元々爽子に近付く前から気にしていたのか、ということにふと気付き、1巻を読み直してみた。1巻で席替えをした話(episode1)があったじゃないですか。普通に千鶴とあやねがわざわざ、しかも自然と爽子の席の傍に座ってということがあったけれども、なるほどそれ(episode1)における2人の行動はそういうこと(episode49)があったからこそなんだろうなあ、と。
 風早と爽子の恋愛模様もそうですが、爽子両親と爽子の思いや、千鶴あやねの友情も楽しめた12巻でした。


君に届け 12 (マーガレットコミックス)

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