ネコっかわいがり! 感想

 たったひとつの冴えたやりかた
 (以下、ネタバレ)
・男が犬耳、女が猫耳で、人間は一人だけ。猫耳は単に獣っ娘、人間が一人だけで「先生」ということでプレイヤーはナチュラルに人間が獣医であり、またいわゆる萌えの記号としての猫耳ヒロインという認識を知らず知らずのうちにしてしまう。
・柵に囲まれた診療所、時折夜森のなかから獣の鳴き声が聞こえてくるが「戸締まりをしっかりね」という単純なセキュリティへ喚起を促すのみにとどまっている。
・記憶が無いという表現は頻りに出るが、記憶が無いための弊害というものを基本的には表立って描写していないので記憶が無いことへの違和感を覚えづらい、というよりも違和感を覚える理由が出てこない。
・治療のためにセックスをして精液を必要とすることは、いわゆる萌えな絵柄で獣っ娘のエッチシーンが見られるという感覚に陥りやすく、またそもそもエロゲーであることから自然な流れとなっており、その行為の本当の意味を見せてこない。というよりエロゲーだから見せる必要がない。ただそこのエロシーンがあるのみということで「成功」している。
・「Dote up a cat」の意味。
・そして後日談「WHAT A WONDERFUL WORLD」。

 総じて、構成の妙。素晴らしい出来だと思います。
 また、個人的にはこういうSF設定が大好きだということで、(久々に)この点数に致しました。


ネコっかわいがり!~クレインイヌネコ病院診療中~

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