没個性

某SNSでは非公開にした本当の意味での日記をこちらで公開してみる。
文中に出てくる“日記”とは某SNSにおいての日記のことです。

冬の即売会に行った人の日記を読んでいると、ほぼ皆、同じ事しか書いていない様に思った。
人が多かったとか寒かった、そんな事ではないっつーかこの場合は問題ではなく。

ほぼ皆、同じ物しか買っていないっていうか。
それで、コメントもほぼ即売会に行った人が占めていて皆一様に「それ良いよねｗｗｗ俺も買ったわｗｗｗ」とコメントしていた。
それに対し、「これ良いよなｗｗｗ」とほぼ同一のコメントを返信していた。

その時俺は思った。
お前ら自分と言うものがないのかと。

勿論その人自身が好きでそれを買っているのだから、俺が文句を言える立場にいないのは分かっている。
でもそんな事を言いたいんじゃないんだよ。

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俺が去年の夏コミ付近の日記で
「即売会には行かない。だってコスパが悪いもの」
と言った時に、
「即売会は夢を売る場所なんだよ」
と、とある人が言った。
それに対し俺は（あれだけ人が多くいるのだし、夢はたくさん売っているのだろうな……俺は考えもしなかったな。即売会に行って本当に自分の好きな物を探してみるのも、良いかも知れない……）と内心考えていた。

その様に考えが改まった次の即売会。上の様な心持ちで、マイミクはどんな物を買っているのだろう……と、報告を楽しみにしていた俺にとって、現実は簡単に自分の思い通りにはならないと言う事を、思い知らされた。

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多分、俺がその人達に
「本当にそれは自分で良さを見つけて自分でその良さを好きになったものですか？」
と聞けば十中八九
「当たり前じゃないか」
と返ってくるだろうと思う。

でも俺からしてみれば、そんな周りに絆されて自分も一緒になって買っているだけで、本当に自分でその良さに気付いて自分で追っかけているものなんて少数だろうって事が日記と日記へのコメントを見て伝わって来た。
そして、（あぁこの人達とは心の底からお互いの嗜好を理解しあえて楽しく語り合うことは出来ないだろうなあ）と言う事を悟った。この人達に共に埋もれたくはないとも。
要するに、薄いんだよ。本当の自分（俺からしてみれば本当の“あなた”）ってなんですか？　と問い掛けたくなる。

俺が、即売会についての日記を書いている人で、本当にあなたの好きな物が分かったよ、と分かった人は1人か2人くらいしかいなかった。

この一連って、エロゲーの特典を集める事とすっごく酷似してるように思えた。
あれらって、結局のところ皆同じ物が付属してきて、皆一様な評価をするというか一様な評価しかし得ない思う（むしろ一様な評価をし得る人しか目当てで買わないような気もするけど）。要するに皆、同じ物なんだよね。
でもゲーム自体はプレイした人によって評価は変わる。一定ではない。
その一定ではないものに触れた時、その人がどういう嗜好をしているかが他人が見た時に分かるよね、っていう。
だから俺はエロゲーの特典に興味を持てなかったのだな、と。

書いたらなんか吹っ切れた。
来年はコミケに行こう。そして本当に自分の好きな物を探し、求め、買ってみよう。