くすくす……
C†Cに引き続き、またループ物。
記事を何回かに分けて思ったことを書かないと内容を忘れてしまうゲームを、新作が発売する何日か前にプレイし始めてしまったという愚行を犯してしまったので、書いていきます。
と、その前に。
エロゲー感想文は、初め(去年の9〜12月辺り)は数回に分けて載せていて、大学受験が終わって復帰して(今年の2月下旬)からは所謂サザエさん方式(ドラえもんでもクレヨンしんちゃんでもいいのだが)でやってきたのだけれども、一回の記事でまとめるのに最近どうにも限界を、もとい、考察しきれていないと感じてきたので戻す事にします。
マイミクが多くなって読む人が増えたから一話完結の感想文をしばらく貫いてきたけれども、俺の足りないお頭では正直、きつくなってきたんで。
ネタバレも解禁します。むしろこっちの方が大きく無理していたかもしれないな。
んじゃ、前置きはこのくらいにして。
腐り姫〜euthanasia〜(Liar-soft)
- 出版社/メーカー: Liar-Soft
- 発売日: 2002/02/08
- メディア: CD-ROM
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1週目終了。
俺が面白いと思ったのは、主人公とプレイヤーの認識があえてずらされているように感じたところ。
公式ページのゲーム概要のところを引用して説明する。
―ゲーム期間は、主人公が故郷へ帰省してからの4日間です。
―4日後には、否応なく世界に破滅がもたらされます。
―主人公(=プレイヤー)はこの4日間を繰り返すうちに、自分が時間をさかのぼり、また最初から同じ日々を過ごしていることに気づきますが、それは始まりに過ぎません。
上記を見てお分かりのように、Liar-softは、主人公とプレイヤーを同義としている。
そして、プレイヤーはこの概要を読むだけで、このシナリオはループを扱っているんだな、と分かる。
けれども、主人公が作中で「俺ってこの世界を、まわってまわってまわってまわーるー♪じゃね?」と気付くのに少々の時間を必要としている。
要するに両者の間にはタイムラグが発生している。
主人公=プレイヤーと位置づけておきながらもそれを敢えてずらすというのは面白いなあと思った。
どういうことが起きているのは分からないということは、いささか怖い事であるのだけれども、分からないからこそ、好奇心を煽られる。
―旅人のように時間をさまよいながら、一つ一つ記憶を取り戻すうちに、
―やがて、求めるものは破滅の中にこそある、と主人公は悟ります。
というか、ゲーム概要が1週目の後半あたりまでのネタバレになっているよね。
それならそれで、その結末に至る過程を見るだけなんだけれども。
閑話休題。
この場合の破滅とは、実妹と瓜二つの真紅の着物を来た少女、蔵女と結ばれる事だろう。
序盤で蔵女の招待に気付き、中盤以降それに主人公が振り回される形になっている。
そして終盤で、もう私たちはこの世界から抜け出せないのだから、蔵女からの心中しよう宣言。
だが主人公はそれを否定する。
片方が死んで片方が生き残るのは嫌だ、二人が死ぬのも嫌だ、と。
この部分においては主人公=プレイヤーの形は大いに成り立っている。
だって俺も二人が死ぬ結末は嫌だと思ったものねえ。
そこで、あのシステムが登場する。そう、「記憶を失う」だ。
いい発想だ。感心させられた。
なんというか、こういう斬新さがLiar-softらしさなのかなあ。
真の意味でのゲームシステムと、シナリオが一体となっている作品を初めてに見た。
結論。1週目で描かれているのは、「蔵女とどう向き合って行けばいいのか」である。
以下、考察のためのメモ。
・安楽死と廃墟
・「飾らず、ストレートに」
・蔵女と樹理の相関
・なぜ赤い雪か。
・インモラルホラー
・伝奇とループ物
・タイムパラドックス……とか。
・つーかなんでOPムービーを入れ忘れたの? ※amazon、10kで初回版を購入。
最後を語るのは困難を極めるだろう。